4/27に公的年金の運用を扱うGPIF(=年金積立金管理運用独立行政法人)は国内と新興国のインフラに関する情報や投資スキームに関する情報提供を求めるプレスリリースを発表しました。
今後、私のポートフォリオにもオルタナティブ投資を一部入れるかもしれません。
オルタナティブ投資とは、伝統的資産とは異なるリスク・リターン特性を持ち、株式市場の影響を受けにくく、ポートフォリオに加えることで運用の効率性を高めることを期待することです。
GPIFのプロフィール
運用を考慮する期間は100年の超長期投資家
運用資産金額:159兆円
株式保有銘柄:5111銘柄
債券保有発行体:3457発行体
(2019年3月末時点)
GPIFのポートフォリオと運用実績
資産 | 割合 | 金額 |
国内債券 | 26.30% | 43兆円 |
短期資産 | 7.67% | 12兆円 |
国内株式 | 23.55% | 38兆円 |
外国債券 | 16.95% | 27兆円 |
外国株式 | 25.53% | 41兆円 |
合計 | 100.00% | 161兆円 |
現在は以上のポートフォリオになり、2001年より運用を開始して18年6か月の成果はこちらです。
収益率:+3.02%(年平均)
収益額:+67.9兆円(累積)
累積インカムゲイン(配当・利子):+35兆6393億円
私もインデックスファンドに投資していますが、全世界にまんべんなく投資をして、この実績なので長期投資を考える上で参考になります。
GPIFのオルタナティブ投資
ただし、積立金全体に占める割合は0.26%と極めて小さい状況で、GPIFは4月に5か年計画の運用方針の中で、オルタナティブ投資の上限を資産全体の5%としています。
投資の内訳はこちらです。
資産 | 金額 |
不動産(一任運用) | 1249億円 |
インフラ(一任運用) | 1488億円 |
PE(自家運用) | 143億円 |
インフラ(自家運用) | 1448億円 |
合計 | 4327億円 |
単純に計算するとオルタナティブ投資で8兆円以上まで拡大する可能性を秘めていることになります。
具体的な投資先までは不明ですが、欧州で風力発電施設・国内の物流施設・米国のオフィス等にファンドを通じて長期にわたり安定的な利用料収入や家賃収入が見込める案件に投資をしているそうです。
今回募集している内容
では改めて今回GPIFが情報提供を求めているものは何か整理していきます。
国内については、国内インフラ市場における投資機会(債権への投資機会含む)、投資スキーム、注目すべき分野(洋上風力発電、通信インフラ、スマートシティ等)となっています。
おわりに
今回のGPIFの動きで、特定の分野に大きな値上がりを期待するものではありません。
コロナウイルスの影響で相場が大きく変動した一方で、電気・ガス・水道等のライフラインについては稼働し続けているため、長期の運用を考える上でオルタナティブ投資のようなインフラへの投資も一部ポートフォリオに加えるのもありだと思います。
アーリーリタイアをめざしてインデックスファンドへ投資をしている私からすると、GPIFのような長期投資家のリターンなどはとても参考になるので、定期的にウォッチしていきたいです。